痛い場所に原因はない

「痛みのある場所に原因はない」
アイダ・ロルフ博士(1896-1979)の言葉

アイダ・ロルフ博士はアメリカの生化学者で、ロルフィングという治療概念の創始者でもあります。その技術を使って治療する人を「ロルファー」と呼びます。

この「痛みのある場所に原因はない」という言葉は、一般の方にはなかなか受け入れられませんが、ロルフィングに限らず、熟練した治療者では常識的なことです。

もちろん、痛みのある場所に原因があることもゼロではない(例えば、外傷はケガをしたその場所が痛みます)のですが、慢性的な痛みにおいては、お客様が訴える場所と違う部分に原因がある方がむしろ多いように思います。

痛みのある場所というのは、どこかに原因があって、それによって影響を最も受けてしまっている部分と言えます。

その部位は炎症や組織の損傷も確かに起こっていて、冷やしたり、注射をすることで、症状は治まります。痛みが緩和されているうちに、原因が治癒すれば良いのですが、原因がそのままだと再び痛み出します。

私がよく例であげるのが膝関節の痛みです。膝というのは、もともと屈曲伸展(曲げ伸ばし)とわずかな回旋(回転運動)のみにしか動かない関節です。

それに対して、膝関節の上下にある股関節と足関節は膝よりも多くの動きを有しています。それらの動きに問題があることで、膝の負担が増えることはよく見られます。脊柱(背骨)や反対側の足に問題があることでも影響も受けます。

膝は動きの方向が少ないために、負担がかかった時にそれを上手く逃すことができず、痛みが起こりやすいのです。

例として膝をあげましたが、これは身体のどの部分でも当てはまります。

痛みがある時は、症状が起こっている部分だけでなく、身体全体を見て、なぜそれが起こっているのか原因から考える必要があるのです。当院に来訪されて、痛い部位以外を検査、施術するのはこのような理由があります。

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